魏志倭人伝

「魏志倭人伝」に書かれていることを、二つの本の内容を検討しながら、様々な観点から考察する

<第11章 女王国の歴史と「倭国乱」>

古田武彦氏は、『魏志』斉王紀に「俾弥呼」と記されていることから、卑弥呼ではなく、卑の字に人偏のついた「俾弥呼」が女王の正式名称であると述べ、更に、「ヒミコ」ではなく、「ヒミカ」と読むべきだと主張した。(⑤『俾弥呼』(古田武彦著))これに対し…

<第12章 天孫降臨の山>

この最後の章は、ページ数の関係で結論を急いだのかもしれないが、著者が代わったような印象を受ける。昔の歴史学者が「歴史はロマンだ」と言って、自分の文学的な印象を述べる歴史書のような感じを受けた。記紀は高天原からニニギノミコトが天孫降臨したこ…

【Ⅴ】 これまでの考察で明確になった点

以上の論考をまとめた後に、明確になった点を2点ほど示したい。 (1)「末盧国」で上陸した港は名護屋港 諸説について、【Ⅲ】(2)「末盧国」で上陸した港はどこか? で詳しく述べた。大型構造船が長期間停留する港、魏志倭人伝の表現「草木茂盛し、行く…